マングローブ ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。

川辺で育つマングローブ(西表島)
「マングローブ」という名前がついた植物はありません。熱帯や亜熱帯地域の河口など、満潮になると海水が満ちてくるところ(潮間帯と云います)に生えている植物をまとめてマングローブと呼びます。
ヤシやシダの仲間も合わせると、世界中では100種類以上のマングローブが確認されています。

日本では、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ、ヒルギモドキ、マヤプシキ、サキシマスオウノキ、ニッパヤシなどのマングローブがあります。これらは、おもに沖縄県の西表島で見ることができます。

マングローブは日本以外では、熱帯アジア、太平洋に浮かぶ小さな島々、南アメリカやアフリカなどにあります。日本のマングローブは高くても高さが10mくらいと低めですが、海外では60mにもなるマングローブもあります。
マングローブの森には、いろいろなカニ、魚、貝、エビ、などが棲んでいます。また、水鳥たちが餌をとったり、休む場所にもなっています。熱帯アジアのマングローブの森にはサルなどもすんでいて、マングローブはいろいろな動物たちにとって大切な場所になっています。
しかし、残念なことに、世界のマングローブ林は切られてしまったり、エビの養殖池になってしまったりとだんだん減ってきて、このような動物たちの住む場所がなくなってきています。

日本以外の国では、マングローブの森に住んでいる人たちがたくさんいますが、マングローブ林が減ってきて、このような人たちの家を作る木材や、料理を作る時の燃料としてのまきや炭も少なくなってしまいました。
最近ではマングローブを増やすために、伐採の禁止区域や植林なども行われており、一部の地域では失われた生態系も回復しています。

私たちも、生態系を守るために私たちが出来る事を実践していきましょう!(たとえ、身の回りの小さな事からでも良いので・・・!)

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