五色海老 ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。


五色海老
房総半島より南にある日本の沿岸部や、インド洋および西太平洋などの熱帯・亜熱帯の海に広く生息しています。
浅海の珊瑚礁、岩礁域の岩穴などで見られますがまれにテトラポッドなどでも見かけることがあります。

イセエビに良く似ていますが色がまったく異なります。
五色海老の体色は黒く、頭胸部に黄色の模様、また腹の節には青緑色のグラデーションと黄色い縁取りがあります。それから、胸部の脚には淡黄色の縦縞があり、腹部の脚には赤黒い縦縞があります。更に、第2触角の根元はピンク色など、まさに五色の海老です。

夜行性で、昼間は岩穴に潜んでいて、夜になると獲物を求めて歩き回ります。肉食性で、貝類やウニ、小動物を捕食していますが、海藻を食べることもあるようです。顎は頑丈な臼状になっていて、貝類などは割って中身を食べます。
色が大変綺麗なので、アクアリスト(水生生物の愛好家)にも人気があるようですが、体長は大きなものでは40cmにもなります。 食用にもなるのですが、日本では数が少ないので観賞用や剥製としての利用が多いようです。

ミクロネシア方面ではサンゴ礁などでよく見られ、住民のタンパク源として食されています。 ただ、味は大味で刺身などで食べても旨みに欠けるため、揚げ物にされることが多いようです。

この海老を茹で上げると、赤く茹で上がり伊勢海老と区別がつかないほどです。以前ミクロネシアで出された料理にはこの五色海老、マングローブクラブ(大型の蟹)、そしてヤシガニが蒸されて出てきました。これはこれで美味しいのですが、私としては茹でるより蒸し焼きにするほうが断然美味いと思っています。
次にチャンスがあれば蒸し焼きを食べてみたいですね。

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