ヤシガニ ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。


ヤシガニ
 ヤシガニは陸上で生活をする最大の甲殻類です。
カニと名前が付いていますが、実はオカヤドカリの仲間です。

雄は雌より大きくなるようで体長は40cmを超え、脚を広げると1m以上にもなり、4kg以上に成長するそうです。
ヤシガニの2本の巨大なハサミは、30kg近くのものを持ち上げることが出来るそうです。そしてヤシガニは垂直にヤシの木を登ることも出来るようで、椰子の実を求めて木に登っているところから、この「ヤシガニ」と名前が付けられたそうですが、実際に高い椰子の木を登り、実を採っているかどうか疑問ですね。

ヤシガニは地下にハサミを使って掘った穴や岩の割れ目をその住処としています。日中は天敵と直射日光を避けるためにこの穴の中に隠れており、雨や霧の日でない限り外に出ません。ただし生息数が多い地域では、日中にも食べ物を探しに現れることもあるようです。巣の中で休んでいる時は、入り口をハサミでふさぎ、巣の中の環境を一定に保つようにしています。
 ヤシガニは泳ぐことが出来ないため、水の中では溺れてしまいます。
ヤシガニは主にヤシの実の繊維であるコプラやイチジクなどの果物を食べると言われていますが、実際には雑食性で、口に入れることが出来るものなら何でも食べているようです。 手に入れた食べ物はその場で食べずに巣に持ち帰って食べます。

ヤシガニはハサミも大きく力も強いので、うっかりハサミに触ればあっという間に襲われてしまいます、運が悪ければ指を切られてしまうかも?
しかし、ヤシガニの強力な爪も自分の頭の高さまでしか上げることが出来きないようで、上から押さえ込むように爪を持って捕獲します。大きなものでは爪の太さが握りコブシよりも太くなります。
これは、ヤップ島から来た人に聞いた話ですが、住民で名人と呼ばれた人はヤシガニの穴の中に手を差し込み爪を掴んで引きずり出してくるのですが、穴の上から爪を押さえているようです。でも、強力なハサミの正面から手を突っ込むのは勇気がいります。
サイパンでも昔は罠を仕掛けてヤシガニを捕獲していました。簡単な仕掛けですが結構採れたものでした。

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