ストレリチア ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。


ストレリチア(極楽鳥花)
 極楽鳥花(ゴクラクチョウカ)とは、よく言ったもので、確かに南の島の鮮やかな鳥が、はばたいているように見えますね。
これは、英名の「バード・オブ・パラダイス・フラワー」を直訳した別名です。

ストレリチアは南アフリカに4〜5種が分布します。
大半は毎年花を咲かせる多年草ですが、草ではなく木になるものもあります。種によって大きさは異なりますが、おおむね大型で草丈は1m〜大きなものでは10mを越します。
属名でもあるストレリチアはイギリスのジョージ3世の后となった「メクレンブルグ・シュトレリッツ家のシャルロッテ」に由来します。

日本では植物園の温室などで見ることが多いですが、熱帯・亜熱帯地域では庭植えで栽培されています。切り花用として地中海沿岸やカリフォルニア、フロリダなど栽培されています。日本では、沖縄、静岡などで栽培されています。
 小型のストレリチアでは草丈1〜2m、茎はなく地際から葉の軸を長く伸ばしてその先端に50cm前後の葉をつけます。葉の形は長楕円形で表面に光沢があります。円柱状の花茎を伸ばし、その先端に20cm前後のボート型の苞(ほう:つぼみを保護する葉っぱ)がつきます。苞は花茎に対して直角に近いかたちでついて先端は尖っています。苞の上部からオレンジ色の3枚の萼(がく)と1枚の青い花びらをもった、極彩色の美しい花を咲かせます。
この花が、極楽鳥花と呼ばれるゆえんですね。

ちなみに私の地方では葬儀の際、生花の真ん中に飾られる花として知られています。これの意味は「極楽浄土の花」として飾られるようです。