タマリンド ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。


タマリンド
 アフリカの熱帯が原産で、インド、東南アジア、アメリカ州などの亜熱帯および熱帯各地で栽培されている、20m以上になる常緑高木です。
果実は長さ7-15cm、幅2cmほどのやや湾曲した肉厚な円筒形のさやで、黄褐色の、もろい外皮があります。1個ないし10個位の扁平な卵形の種子があります。種と種の隙間にはペースト状の果肉で満たされています。この果肉は柔らかく酸味がありますが、食べると旨いんです。
成木は半乾燥地に適応している樹木ですが、雨の多いところでも生育します。

ところで、この果肉は料理の酸味料や食品添加物の増粘安定剤として用いられる他、ピクルス、シロップ、清涼飲料水に加工されるなど、非常に広い利用範囲で使われています。
その他に甘みと酸味を楽しむために生食の他、ドライフルーツ、砂糖漬け、塩漬けなどにも加工されています。

ラテンアメリカや東南アジアでは、タマリンドの果肉から清涼飲料水が作られています。タマリンドの缶ジュースも市販されているほど、ポピュラーな存在です。
 また、東南アジアではジャムやソフトキャンディーに加工したり、砂糖漬け、塩漬けのおやつとしても売られています。
ベトナムではクラッシュアイスと煎りピーナツを加えたダー・メ(?a me:「氷タマリンド」の意)や、さらに練乳を加えたスア・ダー・メ(S?a ?a me:「ミルク氷タマリンド」の意)として飲まれています。
生食にはスイートタマリンドと呼ばれる種類の果実を樹上で成熟させたものを収穫して食べられています。
これが、干し柿に似た味で意外と旨いんですね。

さらに、フィリピンでは、マラリアに効能があるとして葉をタマリンド茶として飲用しているようです。