おみくじ ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。


みくじ棒の入っている御神籤
 おみくじ(御神籤・御御籤・御仏籤またはみくじ・神籤・御籤・御鬮・仏籤)とは神社・仏閣等で吉凶を占うために引く籤です。

御神籤の引き方は色々あるのですが、>
代表的なものは次のようなものでしょうか。

・みくじ棒と呼ばれる細長い棒の入った角柱あるいは円柱形の筒状の箱(御神籤箱)を振り、棒を箱の小さな穴から一本取り出し、棒に記された番号と同じ籤(みくじ箋)を受付あるいは専用の整理箱から受け取るもの。

・予め折り畳まれた籤(みくじ箋)を専用の箱に入れるか三方などの上に置いておき、それを参詣者が直接選ぶもの。

・自動販売機(頒布機)に発売金額分の硬貨を投入して得るもの。
 参考までに、伊勢神宮を本宗としている神社では、【大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶】という順番が多いようですが、【大吉・中吉・小吉・吉・末吉・凶】とするところもあり、何が正解というものはありません。
また、さらに細かく【大吉・吉・中吉・小吉・半吉・末吉・末小吉・平・凶・小凶・半凶・末凶・大凶】としたり、【大吉・中吉・小吉・吉・半吉・末吉・末小吉・凶・小凶・半凶・末凶・大凶】とするなど様々な見解があります。そのおみくじ(御神籤)を引いた社寺で確認すると良いでしょう。
なお、吉凶の割合は社寺それぞれで、凶の本数を減らして吉を増やしている所もあれば、その逆もあるそうです。

さて、おみくじ(御神籤)では吉凶の結果ばかりを気にしてしまいがちですが、大事なことは細かい部分に書いてあります。吉凶だけにとらわれず、指針とすることが大切で、細部の内容から対処法を学んだり、自分を見つめる材料にしたりしましょう。
また、大吉や大凶が出るとその反対になりやすいという説もあります。これは「陰陽道」的な考え方の、「陽極まれば陰生ず、陰極まれば陽生ず」という言葉に由来し、大吉や大凶など対極にあるものはその逆方向に転じ易いということをあらわしています。吉であっても気をつけよ、凶であっても用心して誠実に事にあたれば必ず御加護がある、といわれています。
いずれにしても、おみくじ(御神籤)に書いてある内容に目を向けることが大切ですから、隅々までよく読んで指針にしてください。
また、結果が不満でも引き直してはいけませんよ。

さて、引いた後のおみくじ(御神籤)を、境内の木の枝などに結ぶ習慣がありますね。「結ぶ」が恋愛の「縁を結ぶ」に通じることから江戸時代から行われてきました。その後、神様との「縁を結ぶ」として木に結びつけられるようになったと言われています。二月堂のように千枚通しのようなものにおみくじ(御神籤)を刺すところもあります。 また、「凶のおみくじを利き腕と反対の手で結べば、困難な行いを達成つまり修行をしたことになり、凶が吉に転じる」という説もあるようですね。
ところで、最近では樹木に結ぶと樹木の生育が悪くなるため、参拝者がおみくじ(御神籤)を結ぶための専用のみくじ掛(2本の柱の間に棒や縄を渡したもの)を設置している寺社が増えています。

最後になりますが、参拝前におみくじを引くのはNGです。まずはきちんと参拝し、その後おみくじを引きましょう。