マダイ(真鯛) ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。


マダイ(真鯛)
 日本で「・・・鯛」と名のついた魚が非常に多く、数だけでも約200種と言われています。しかし、魚類学上でタイ科に属するのはマダイを含むマダイ属の他、クロダイ属やチダイ属、ヘダイ属、キダイ属などその中のほんの一部で、その他のものは、外見が似ていたり、色合いが似ていたりで付けられたようです。
数多い鯛の中でもマダイは「鯛」の代名詞的な存在で、日本では「めでたい」縁起のいい魚として古くから祝い事には欠かせない存在となっています。

なお、マダイはスズキ目スズキ亜目タイ科に分類される魚類です。日本では重要な食用魚で、「鯛」といえば一般的にはこの魚(マダイ)を指します。

マダイは北海道から九州にかけての日本海、太平洋、それに瀬戸内海をはじめ、広くは東シナ海から南シナ海まで分布しています。

寿命は20〜40年とされ、大きいものだと100pを超えるものもおり、釣り人を魅了しています。これまでも90pクラス、14〜16sのものが数多く釣り上げられています。  
 稚魚の間は岸近くで他の魚の稚魚に混じり動物性プランクトンやエビ・カニの幼生などを捕食し、15〜16p位になるとアミエビやヨコエビ類など小さな甲殻類を食べているようです。2年目くらいまでは比較的浅い砂礫底でエビやカニなどの甲殻類を食べて過ごし、3年目あたりから深場の岩礁や砂礫底の底付近に移動するようです。

 産卵期は海域によって差があり、南の暖かい九州辺りでは2月頃から始まり、瀬戸内海では4月頃から5月頃にかけて、東北では5月から6月にかけてとなっています。
 産卵に向けて春には岸近くの比較的浅いところにあがってきます。

身は歯ごたえのある白身で、他の魚に比べて臭みや脂肪などの癖も強くない。また、鮮度の劣化が遅いのも特徴です。刺身、カルパッチョ、焼き魚、吸い物、煮付け、鍋料理、鯛めし、天ぷらなど多種多様な料理に用いられています。

日本では古くからマダイは鮮やかな赤い体色と「メデタイ」との語呂合わせから、めでたい魚と考えられ、慶祝事や神道の祭において欠かせない高級食材とされています。