くわい ひと時の休息に「エッセイ」をご用意致しました。


くわい
 お正月料理のお重の中にはいっているくわい。11〜12月ごろに勢いよく「芽が出る」という事から、芽出たいがおめでたいとなり、縁起の良い食べ物だと言われています。

くわいは、湿地に生える多年草のオモダカ科の栽培品種で、別名には田草、燕尾草、クワエなどという呼び名があります。歴史が古い植物なので地方によって呼び名が様々なようです。くわいには青藍色の青くわい、淡青色の白くわい、小粒の吹田くわいの3種類があります。

日本では主に青くわいが一般的に使われています。ほくほくっとした触感で少しほろ苦いのが特徴です。ちなみに白クワイは中国でよく使われシャリシャリしている食感が特徴です。吹田クワイは野生種に近くほとんど食用には使いません。

 でんぷん質が豊富で、手で握れるくらいの大きさなのに、栄養価が高いのが特徴です。でんぷんやたんぱく質はイモ類の約4倍もあります。  
 またカロリーは100gあたり126kcalとサツマイモほぼ同じです。主な栄養成分は炭水化物、食物繊維、ビタミン(主にヨウ素)、ミネラル(主にカリウム、マグネシウム、リンなど)が含まれています。他のイモ類に比べて炭水化物が豊富なのとヨウ素、カリウムが特に豊富なところが特徴です。

アクが強く、すぐに色が悪くなるので、酢をたらした湯や米の研ぎ汁で下ゆでしてから調理します。購入する際は、つやがよく、芽の部分がまっすぐ伸び、しっかりしているものを選びましょう。

「芽が出る」と言われ出世につながる縁起物とお正月料理には欠かせないくわい。縁起をかつぐ長い芽は、煮る時の下ごしらえで全部切らないように、1cm位は残して切りましょう。下ごしらえやあく抜きをきちんとすれば苦味がなく美味しく食べられます。